養護教諭とは??
- 養護(子どもの健康を保護し、その成長を助けること)をつかさどる教員です。【学校教育法より】
子どもたちが生涯にわたって、心豊かに健康で生きていくためのサポートをしています。 - 学校では「保健室」にいて、子どもたちからは「保健の先生」と呼ばれています。
- けがや病気の応急処置、健康観察、健康診断、健康相談等を行っています。
- 教室に出向いて、教科や特別活動で保健教育を行うこともあります。
- 子どもたちの心身の健康課題に対して、個別に対応することも多くあります。
- 多様化・複雑化している子どもたちの心身の健康課題の解決に向けて、教職員や家庭、地域の専門家等と連携して、学校保健活動をすすめています。
学校では、こんなことをしています!
「痛かったね。もう大丈夫だよ」
けがの様子を観察し、声をかけながら子どもが安心できるように対応します。「どうしてけがをしてしまったのかな」と考えさせ、次に同じようなけがをしないように導くことも、大切な養護教諭の役割です。
「どれだけ大きくなったかな?」
子どもの発育状態を身体測定で確認したり、学校医の先生が行う内科・歯科・耳鼻科・眼科などの検診をサポートしたりしています。
健康診断で病気や異常が見つかった場合には、家庭にお知らせします。
「先生お腹が痛いです」
体温を測り、脈を測り、食事や排便、睡眠の様子などを聞き取ります。問診する中で、腹痛の原因が、「心」にあると気づくこともしばしば。そんな時は、子どもの気持ちに寄り添いながら、ゆっくり話を聴きます。
兼務発令を受けて、教諭として「保健」の教科指導を行うこともあれば、子どもの健康課題に合わせた学級指導、身体測定の時に行う指導など、子どもたちが心身の健康を保つため、その時々に応じた保健教育を行っています。
毎朝、子どもたちが過ごす教室の環境が整っているかを確認しながら、校内を回っています。校内巡視をしながら教室をのぞいたときに、前日にけがや体調不良で保健室を訪れた子が、元気に授業を受けている姿を見ると、ほっとします。
学校の健康課題を子どもたちと話し合い「けがを予防する」ために、児童保健委員会の子どもたちと一緒に、安全パトロールもしています。
心肺蘇生法や食物アレルギー対応など、担任の先生が、緊急時にすぐに対応できるようにするため、学校内で実際に動いて職員の研修を行います。
暑くなってくると、子どもたちの熱中症を予防するため、毎日熱中症指数を測ります。
指数を見て、外や体育館での活動ができるかどうかを助言していきます。
養護教諭の魅力
- 小学校では6年間、中学校では3年間という長いスパンで、継続的に子どもたちの成長に関わることができます。一人一人の成長と向き合い、心と体の成長を間近で実感できます。
- 子どもの心と体の健康を守り育てることが仕事の養護教諭は、全校の子どもたちと関わることができます。全ての子どもから頼られる存在になれることも養護教諭の魅力の一つです。
- 学校生活や友人関係に関するちょっとした不満や悩みから、恋愛相談まで、話しやすい存在だからこそ、心と体のケアを必要とする子どもたちにいち早く気づき、一緒に問題解決に向けて考えることができます。
- 成績など評価をしないので、子どもたちが安心してありのままの姿を見せてくれる場所が保健室です。
養護教諭になってよかったと思う瞬間(現役養護教諭の声)
- ちょっと疲れた子どもが“保健室で過ごすことで元気になってくれた”と感じた時に養護教諭っていい仕事だなと感じています。子どもたちを温かく包み込む養護教諭はやりがいのある素敵な仕事です。
- 「保健室ってなんかほっとする」「落ち着ける」と子どもが言ってくれた時、安心できる居場所を作ることができていると感じ、うれしい気持ちになります。
- 子どもたちが安心してありのままの姿を見せてくれたとき、信頼関係が築けているのが実感でき、頑張ろうという気持ちが湧いてきます。
- 悲しい顔・困った顔で保健室に来た子が、笑顔になって戻って行く様子を見られるのが、幸せです。
- 子どもから相談を受け、一緒に考えアドバイスすることで、子どもが前向きに動き出す姿を見られた時に養護教諭になって良かったなと感じます。
- 困り感を抱えている子どもとかかわり続けることで、少しずつ子どもが変わり、目標を見つけ、無事に卒業した時、やりがいを感じます。
- 卒業生からの「頑張っているよ」という嬉しい報告が届くことが元気の源です。